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2023年度スローガン

想い熱く

~まちに活気をもたらす熱源となれ~

理事長所信

公益社団法人松阪青年会議所

第69代 理事長

岡本 勇紀

 松阪青年会議所は、明るい豊かな社会の実現を理想とした、志高き青年たちの手によって1954年に設立されました。その歴史は、68年という長きに渡り、創始の志を受け継ぎながら地域の発展に尽力された先輩諸兄姉と、その運動に賛同いただいた地域の方々の情熱と行動によって一つひとつ刻まれてきました。どの時代においても社会情勢や地域課題は常に変化するものであり、その変化に適応しながら青年会議所の在るべき理想を追い求め、先頭に立って全力で活動されてこられた姿は、我々が目指すべきJAYCEEそのものであると考えます。

 創立70周年を目前に控える本年は、青年会議所、そしてJAYCEEとはどう在るべきかという我々の運動の根源を今一度見つめ直す機会になるでしょう。70周年に向けて青年会議所の歴史に触れる機会が多くなると思いますが、歴史を学ぶことと過去を踏襲することは全く別の話です。視座を高く持ち歴史を見渡すことができれば、未来もまた見渡すことができる。そして、今を生きる我々が地域の未来をおもい変革の起点となり続けることこそが、長い歴史を刻んできた青年会議所の存在意義であると考えます。

 

 青年会議所の使命は「青年に運動を起こす力を与えるために成長の機会を提供する」であり、運動とは人の考えと行動をより良く変えるための集団的行動です。つまり青年会議所とは、ムーブメントを起こせる人材を生み出すために機会提供をする団体であり、その運動の矛先となるのが企業、地域、政治や家族といった様々なコミュニティになります。このコミュニティに対して、先陣を切って課題に立ち向かい人々の意識と行動の変革を促しながら解決に向けて突き進むのが理想のJAYCEEの姿であると考えます。それを実践するために一番重要になる力は人の心を動かせる力です。「論動」という言葉がないように、知識だけを詰め込んだ頭でっかちの理屈だけでは人の心は動かせないでしょうし、利己的な考えばかりを主張する人も周囲からの賛同は得られません。そうならないためには、自己開発の意識を持つことが重要であり、先ほどの解決力と実行力だけではなく、「影響力」を兼ね備えた人材になるべく修練に励むしかありません。先ずは今の自分にできる精一杯の愛情とエネルギーを周囲の人へ注いでください。その積み重ねが仲間との信頼と共感、そして「感動」を生み出し、人の心を動かせるほどの影響力を持った魅力溢れる人材になると信じています。

 

 また、青年会議所の事業目標として「人と社会の開発」が掲げられています。ここでいう社会とは街ではなくコミュニティを指しており、開発とは「資源を利用できる状態にすること」です。地域社会には様々な課題やニーズが山積していますが、民間団体である青年会議所が取り組むべき運動は啓発活動や保全活動、または行政が担う教育や福祉を含む広義的な利益の提供ではなく、機会の提供を前提とした開発運動であるべきです。地方には課題もありますが、自然、人材、企業、伝統文化や観光などといった資源も豊富にあります。この地域が持つ様々な地域資源に焦点を当て、イノベーションを起こすことでその資源は加速度的に付加価値を増大させ、地域の強みとなる「資産」へと転換させることができます。もちろん、そのような運動を展開するには多くの知見と協力が必要であり、行政、教育機関、研究機関、企業、地域の人々などあらゆるパートナーと協同しながら解決に向けて実行していく必要があります。つまり、地域課題に対して解決を図るだけではなく、この地域の「強み」を地域の人々と共に創出するという視点で運動を展開することが青年会議所の社会開発であり、この地域の可能性を拡げる真のまちづくりに繋がると信じています。

 

 そして、これらの運動の成果を最大化させるためには我々松阪青年会議所自身が進化を止めることなく成長し続ける必要があります。青年会議所の特徴として年齢制限や単年度制があげられますが、一番の特徴は自立制であり、会員自らがすべての意思決定を行い実行に移すことができます。この過程において、社会人として未熟な青年世代である我々にとって多くの学びと経験と失敗の機会を与えてくれます。また、先述の事業目標への取り組みを通じて会員に自己開発の機会を提供することで個人の可能性を広げることができる、正に会員の会員による会員のための団体であると考えます。だからこそ、会員により多くの機会を提供できるように、松阪青年会議所が持つ影響力を高めていくことが重要となります。会員減少や事業の制限などの多くの課題がありますが、目に見える課題だけに振り回されるのではなく、会員がこの組織活動を最大限に利用し得られる利益を高めること、そして、その環境を持続させることが最も重要です。そのためには、継続のための運営ではなく、運動のための経営といった視点で組織運営を最適化させることが、本来の青年会議所の在り方であり、会員にとってより有益な組織になると考えます。

 

 このように人と社会と組織といった3つの開発運動の量と質を高めることで、より多くの人の心を動かせる影響力を持った魅力的な存在となるでしょう。そして、この運動を通じて共感の輪を波及させることが青年会議所運動への賛同者の裾野を拡げることに繋がります。この賛同者との継続的なコミュニケーションを通じて、賛同者から支援者になり我々の運動に対してより深い理解と力強いサポートをいただけるような関係性を築くことができます。また、賛同者の中から我々と共に活動することを望む新たな同志を発掘することが本来の会員拡大運動であると考えます。また、我々には松阪青年会議所会員や賛同者だけではなく、世界各地にも同じ志を持ち、日々活動に邁進する仲間が存在します。本年度松阪青年会議所は三重ブロック協議会事務局を主管させていただきます。この貴重な機会を最大限に活用するために会員全員で携わり、出向によって得られる学びを個人だけではなく会全体の利益として享受できる環境をつくることで、組織としてのさらなる成長へと繋げていくことが重要であると考えます。

 

 結びに、私自身入会から今日に至るまでに多くの人と出会い、多くの人に支えられながら活動してきました。その中で、先輩の熱意に心動かされたり、信頼できる仲間と喜びを分かち合ったり、時には叱咤激励をいただくこともありましたが、今となってはそのすべてが私の人生の財産であり、青年会議所の魅力の一つであると感じています。自分は「どう生きたいのか」を常に自問自答しながら、理想とする自分を思い描き「頼まれごとは試されごと」と歯を食いしばりながら活動してきました。確かに大変な時期や無駄だとおもうこともありましたが、無駄だとおもい切り捨てるのではなく、一見無駄に見えるものに対しても全力で取り組み楽しめるようなかっこいい人で在りたいと思えるようにもなりました。

 もちろん自らが決断して入会した青年会議所です。しかし、私たちが青年会議所活動を行えているのは、支えてくれる家族や会社のみんなのおかげであることを忘れないでください。そして自分の周りのみんなが気持ちよく送り出してくれるように、感謝の気持ちを忘れること無く、悔いのないように活動しなければなりません。これからの松阪青年会議所と皆様の人生において意義のある時間を創るために、全力でやりましょう。

基本理念

感動を生み出す魅力的な開発運動の実現

ロゴマーク

基本方針

重点事業

1.人の心を動かす影響力のある人材の開発

2.地域の強みを創出し可能性を拡げる社会の開発

3.運動の成果を最大化する経営的組織の開発

1.徹底した自己開発の意識を育む会員開発事業

2.解決実行力を養う実践的な指導力開発事業

3.社会関係性を高め希望溢れる青少年開発事業

4.地域資源の付加価値を共創する社会開発事業

5.組織ブランドを明確化し体現する組織開発事業

6.会員と組織の可能性を拡げる事務局運営

7.賛同者を拡げ同志を創出する会員拡大運動

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